厚肥ゆる 緑輝く 鹿射る香 種無き心 甘くぞ受けむ
茜さす 梅紫の 平絹に 包まるる黄金 喉を越しつつ
土砂降りに 東の国の 我が妻へ 稲妻となり 渡らむと思ふ
風邪吹きの 白楊の路の 若芽見れば 春来しものの まだ春に似ず
白妙の 瓦葺きたる 文殊殿 屋根より落つる 春の雪水