風邪吹きの
白楊の路の
若芽見れば
春来しものの
まだ春に似ず
現代語訳
風邪が吹きつける白楊(ポプラ)の並木道の若芽を見ると、
暦の上では春がやってきたというのに、どういうわけかまだ春らしく感じられない。
ことばがき
「白楊の路」と歌で詠んだ「白楊路(ベギャンロ)」は、韓国のある大学の、正門から本館まで続く大通りの名前です。春の学期が始まりましたが、ソーシャルディスタンスを保つため、学内ではあまり人を見かけませんでした。コロナの時代は本当に殺風景でしたね。ZOOMとかがもう一般的になったのも、今思へばちょっと不思議です。そのコロナのことを思って、「かぜ」はあえて「風邪」と表記しました。
勉強・雑談
- 見れば:ここの「ば」は已然形に付いているので、「確定条件」です。
- 来しものの:「ものの」は連体形に付くので、過去の助動詞「き」はその連体形である「し」になりました。「き」は連用形に接続しますが、「来」のようなカ変(そしてサ変)の場合は未然形に接続するらしいです。「来」の活用は【こ/き/く/くる/くれ/こ(よ)】で、未然形は「こ」です。でもこの歌で文法がちゃんとあってるかどうか、あまり自信がないです。
胡地無花草 | 胡の地には、花も草も見当たらない。
春来不似春 | 暦の上では春なのに、まったく春らしく感じられない。
自然衣帯緩 | 自然と着物の帯が緩んでいく。
非是為腰身 | それは決して、腰を細く美しく見せようとしたわけではない。