白妙の
瓦葺きたる
文殊殿
屋根より落つる
春の雪水
現代語訳
真っ白な雪が積もった瓦を葺いた文殊殿の屋根から、
春の雪解け水が落ちていく。
ことばがき
本当に純粋に、その光景を直接目にして詠みました。ジョークや言葉遊び、ちょっと笑えるシチュエーションが入っていないと、なんだか気恥ずかしくなってしまいます。本物の詩人ぶっているように思えてしまうからです。それはさておき、歌に詠んだ「文殊殿」は、江原道(カンウォンド)平昌郡(ピョンチャングン)にある上院寺(サンウォンサ)というお寺の建物の一つです。
勉強・雑談
春すぎて
夏来にけらし
白妙の
衣ほすてふ
天の香具山
田子の浦に
うち出でてみれば
白妙の
富士の高嶺に
雪は降りつつ
- 落つる:今の「落ちる」は「落つ」で、その活用は【ち/ち/つ/つる/つれ/ちよ】です。ここでは連体形なので「落つる」になりました。
- 春の雪水:このように、名詞・名詞句で結ぶのは「体言止め」というらしいです。