茜あかねさす
京きょう紫むらさきの
平ひら絹ぎぬに
包つつまるる黄こ金がね
喉のどを越こしつつ


現代語訳

赤い光に照り映える京紫色の絹に包まれた黄金、
すなわち焼き芋が、喉を越えてゆく。


ことばがき

焼き芋の季節がまた巡ってきたとき、また薩摩芋の歌を詠んでいたことを考えると、私はよほど焼き芋が好きみたいです。
(☞ 最初の薩摩芋の和歌)


勉強・雑談

  • 茜さす:「茜さす」は枕詞で、「日・昼・紫・君」などにかかります。
    • ここでは、ちょっとカッコつけて京紫といふ色を選びました。なんだか、「平絹」とよく似合いそうだからです。
    • この枕詞が使われた歌としては、『万葉集』に収められた額田王ぬかたのおおきみの一首が有名だそうです。(参照リンク)

茜あかね指さす
紫野むらさきの行き
標野しめの行き
野の守もりは見ずや
君が袖そで振ふる


  • 包まるる:「包む」の受け身を作るため、その未然形「包ま」に助動詞「る」が付きました。そして、これは黄金を修飾するので「る」の連体形「るる」になりました。今なら「れる」ですね。私はこの「るる」の語感が可愛くてとても好きです。
  • 喉を越しつつ:前と同じのようにまた(参照リンク)、「つつ止め」になったいます。