喜ばば
こと言ふべきを
靴下は
真っ黄色にこそ
ぬくく濡れぬれ
現代語訳
嬉しいのなら、言葉で伝えればいいのに、
私の靴下は真っ黄色になって、生ぬるく濡れてしまった。
ことばがき
子犬の「嬉ション」ってご存じでしょうか。それはワンちゃんが嬉しさのあまり興奮して、おしっこを漏らしてしまうことを指します。結構めんどいことですね。
ネットで紹介されている嬉ションの対策って、これです:「犬を興奮させないこと。」これは可笑しい。私はワンちゃんと興奮したいんですから。
両親の家(歩いて10分)に行くと、嬉ションが得意なワンちゃんが一匹います。その名は「タッジ」で、韓国語で「トガリネズミ」という意味(意味不明、弟と妹の謎の名づけ)です。彼は2022年の冬、遠く南の浦項から弟と妹に連れてこられました。小さく痩せた捨て犬でした。そんな彼はすぐに家族になり、今は丈夫で胴長な体になっています。
勉強・雑談
- 喜ばば:已然形+「ば」なので仮定条件、つまり「喜ぶなら」になるでしょう。
- 言ふべきを:「べし」の意味は「スイカ止めて」だそうです。推量・意志・可能・当然・命令・適当と勧誘を覚えるための、伝統的な方法みたいですね。ここでは適当(~するのがよい)の意味で、「べき」は「べし」の連体形です。接続助詞の「を」が連体形に付くからです。
- こそ…濡れぬれ:「こそ」を使って「ぬ」の已然形に結ぼうと思ひました。この「ぬれ」の係り結びによって、前の「濡れ」と同じ発音にするのが狙いでした。「濡れぬれ」を元通りに訳せば「ぬ」は完了で、すなわち「濡れてしまった」くらいの意味ですが、音だけ聞けば「濡れ濡れ」のようにも聞こえます。掛詞とは言えないけど、ちょっぴり工夫した言葉遊びなんです。
- そして、その前の「ぬくく」をもあわせて、「ぬ」「ぬれ」「ぬれ」の響きの流れを狙っていました。